歯の表面のでこぼこ・ガタガタって病気でしょうか?原因と治療を知りたいです。
歯の表面の凸凹について、可能性として考えられる2つの原因をご紹介します。
◆エナメル質形成異常
形成異常とは、作られる過程で異常が生じた状態です。
歯の形成異常には、形成不全と形態異常があります。
形成不全では、エナメル質、象牙質が未成熟なまま萌出した歯となります。
歯が生えてきたときから、歯の表面がでこぼこしていたり、一部が黄色や茶色っぽくなっていたり、エナメル質が一部欠けたようになっている状態です。
赤ちゃんの乳歯はママのおなかの中にいる間にできます。このときママのつわりがひどかったり、赤ちゃんの成長が思わしくなかったなどの原因で、エナメル質の形成が少し悪くなる場合があります。
乳歯のエナメル質ができるのは、前歯で妊娠4ヵ月頃から生後2ヶ月頃まで、奥歯で妊娠6ヶ月頃から生後11ヶ月頃までです。その時期に歯への栄養状態が悪いと、エナメル質の形成が十分でないことがあります。エナメル質形成不全は乳歯だけでなく、永久歯にも多く見られます。
形態異常では、癒合歯(隣同士の歯が癒着している状態)や、長胴歯(くびれがない歯)などの形が異質なもの、位置や数が異なるものなどがあります。これには遺伝的要因、ホルモンなどが関与していると考えられています。
形成異常でも形態異常でも、見た目の問題だけではなく、歯の質が弱くて虫歯になりやすいことが多いです。
○治療法
見た目のための治療としては、被せ物などで形を作ることができます。
また、虫歯になりやすいことに対しては、フッ素塗布や日頃からのケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアといった虫歯予防が有効です。
気になっている方は、虫歯になる前に、一度歯医者さんで見てもらうことをおすすめします。
◆酸蝕症(侵蝕症)
酸蝕症(侵蝕症)とは酸の作用によって表面の歯質が溶けてしまう症状で、虫歯のように細菌によるものではありません。
歯が身近な酸性の飲食物(ビタミンCを多く含む柑橘類や、ビタミンC剤などのサプリメント、また各種炭酸飲料物、酸性の強い飲食物など)や胃液によって歯が、溶かされる疾患です。
酸性の食品を多量に摂取する人や、嘔吐を繰り返すことによって起こることもあります。
まずは、酸蝕歯になってしまった原因を取り除き、溶けてしまった歯の部分を、つめ物、被せ物やラミネートで補うことで処置できます。
酸によって蝕まれた歯の表面は通常よりも虫歯になりやすい状態のため、早めの治療をおすすめいたします。
筒井歯科でももちろん治療できますので、
お気軽にご相談ください。
筒井歯科 高山